
かつて私も就職活動をする際、この問題でひどく悩みました。
大学を卒業したら本当にただの社会人になるのか?
若いうちに声優を目指すべきではないか?
とても悩んだ末に結局会社員を選んでしまいましたが、なんだかんだ後悔はありません。
なぜかといえば、会社員をしながら声の活動を続けることは十分可能だからです。
進路に迷っている方にぜひ読んでいただきたいです。
そもそも学生のうちに努力するべき
厳しいことを言うようですが、声優・ナレーターになろうと思うのが社会人の時では遅過ぎます。
(もう学生ではない方には後半で説明してきますね!)
そもそも声は長年鍛えて鍛えてやっと磨かれるものです。
それを大人になってからやろうとすると確実に時間が足りなくなり、声優を諦めるか、会社員を辞めて声優の訓練をするかの二択になってしまいます。
声優養成所に行くと脱サラして通っている人が意外といて、その人たちはもし声優になれなかったらどうするのでしょうか?かなりリスクがありますよね。
ですから、時間も余裕も若さもある学生のうちに訓練は積むべきです。
「じゃあ学生のうちに訓練を積むにはどうすればいいの?」
様々な方法がありますので、順番に説明していきますね。
1、部活動を利用する
個人的に一番オススメの方法です。
なるべく中〜高校生の段階で、演劇部または放送部のある学校に進学しましょう。
演劇部はもう言わなくてもわかるかと思いますが、発声練習や演技の勉強ができることがとてもメリットです!
放送部は演技はあまり関係ありませんが、発声練習や正しい読み、そして音声番組に声を当てることができたりします。
私もかつては放送部で、スタジオに入ってラジオドラマのアフレコをしたのが声優みたいで楽しかったです。
アフレコに近いことができるのであれば声優志望者は放送部がオススメかと思うかもしれませんが、個人的には演劇部の方が良いかと思います。
というのも声優は、声の演技以前に舞台での演技もしっかり学ばなくてはいけません。
養成所に通ったことのある方はご存知かと思いますが、イケボや萌え声を出す授業なんてあまりしませんよね。
どちらかというと声で状況を表現する力、基礎的な演技力を徹底的に指導されることがほとんどです。
熱い感情を乗せて「熱い!」。寒がっている声で「寒い・・・」
簡単なようでとても難しい訓練です。
学生のうちに演劇部で訓練できていると、その感覚をつかむのが人一倍早くなるかもしれませんね。
声優ではなくナレーター志望であれば、演劇部よりは放送部の方が良いかもしれません。
私も放送部で学んだことをベースに活動した結果ナレーターになりましたので、実感を持って放送部をおすすめできます。
部活動は1週間のうちほぼ毎日活動しますので、その間ずっと発声練習を続ければ確実に基礎力が身につきます。
ぜひ学校という場所を利用して成長していきましょう!
ちにみに重大な注意点ですが、必ず部活が強い学校を選んで進学してください。
私は全国大会常連校の放送部で訓練をしたおかげでかなりスキルアップをすることができましたが、それとは反対に演劇部は弱小でした。
弱小の演劇部にいた部員たちは、正直質の良い練習をしているとは言えませんでした。
すごく申し訳ないんですけど、毎日演劇部の発声が聴こえるたびに「うわあ・・・喉で声出しちゃってるよ・・・」と感じていました。(何様だ)
弱小演劇部の中にも真面目な人はいましたが、真面目な人ほど他の部員と温度差が生まれて退部してしまうケースもよくありました。
2、養成所に通う
シンプルイズザベスト!声優・ナレーターの訓練校に通ってしまうのが一番ストレートな解決策ですよね。
養成所は部活動とは違い専門の先生が専門の知識で指導してくださるので、素早く実戦に近い経験を積むことができるのがメリットです。
シンプルな答えゆえにデメリットは無さそうに見えますが、実は意外とそうでもありません。
1つ目のデメリットは、学校選びを間違うと大変ということです。
私は俳協というスクールに通っていたのですが、半年でクラスメイトの半分が辞めていました。
俳協はかなり演技に力を入れるスクールで、あまり声優っぽい訓練はしてくれません。
私は基礎から徹底的に身に付けたい派だったので居心地はよかったのですが、マイクの前でアニメキャラの声を出したがっていた人たちはどんどんいなくなっていきましたね・・・。
例えば必ずスタジオマイクを使わせてもらえるインターナショナル・メディア学院などは、アニメ声優を目指す人には向いていると思います。(資料請求サイトを貼っておきますね→インターナショナル・メディア学院の詳細を見てみる)
ちなみに私はナレーター志望ですのでテレビ朝日のスクールを活用していました。
2つ目のデメリットは、1週間に一回しか指導してもらえない点です。
声の質は何日も継続して訓練することで上がっていきます。1週間に一回の練習では絶対に成果が出ないのです。
そのためもしスクールに通う場合は、出された課題を個人で徹底的に練習することです!
または部活動と並行して行うのもいいですね!
3、専門学校に通う
有名なのは代々木アニメーション学院や総合学園ヒューマンアカデミーでしょうか!
声優・漫画家・ユーチューバー・ゲーマーなどを育成するための専門学校を活用するのも悪くはないかもしれません。
こういった学校であれば
・毎日良い環境に身を置くことができる
・学校から専門の課題をもらえる
・設備が整っている
・興味の対象が変わったら学科を変える手段もある
などなど、将来的にクリエイターを目指す人にとっては最高の環境が整っています。
特に学科を変えられる点は
デメリットとしては
・高い
・学歴で嫌な印象を持たれやすい
といったものが挙げられます。
やはり学校なわけですし、普通の高校とは違うため多額の費用がかかります。
親の経済力によっては支払うことができないでしょう・・・。
あとはもし声の仕事を諦めて普通の会社員になろうとした時、履歴書に「声優専門学校卒業」と書かれていたらあまり良い印象を抱かれないかもしれません・・・。
とはいえ、周りのみんなが普通の高校や大学に通う中自分は憧れの声優学校に通えるわけですから、経験値を稼げる点では他の人より大きくリードできます。
学校側に認めてもらえれば良質なアルバイトの紹介やコネも生まれるかも・・・?!
学生のうちから訓練を積むにはもっとも良い手段だと言えます。
ちなみにもし専門学校の内情が気になる場合はこの漫画を読むことをお勧めします!
なんと代々木アニメーション学院公認の、専門学校の裏側を描いた漫画です。
実際に私も読んでみたのですがかなりリアルで・・・平和な女の子たちのイラストが無ければ鬱になっているかもしれません笑
声優・絵師・漫画家コースのことが気になる方はぜひ読んでください!
ちなみに2巻で打ち切りになったのですが、最近バズって新刊が発売されました笑
登場人物が全員夢を叶えられないというなかなかシビアな漫画ですが・・・勇気のある方はぜひ!
もう社会人だけど声優・ナレーターになりたい・・・
それでは社会人になってしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?
さっきは「学生のうちに訓練しないと難しい」とは書きましたが、大抵の人は社会人になってから自分の本当の夢に気付くものです。
私も毎日スーツで満員電車に揺られながら
「人生こんなんでいいのか・・・?だめだ!好きなことをしないと!」
って思ってナレーター養成所に通い出したのです笑
学生ほど有利ではありませんが、それでも足掻く方法はいくつか存在するので紹介していきますね。
1、やっぱり養成所・専門学校に通う
おそらく一番多くの人が選ぶ択が養成所です。
夜にレッスンをするところであれば会社帰りに通うことができます。
ただ残業が発生しやすい会社だと遅刻や欠席に繋がりますし、平日に自主練することもできません。
私が声優養成所に入った時、同期に会社員がいましたが、やはり途中でレッスンに付いていけずに辞めていました・・・。残業による欠席も多かったですね。
なるべく会社から近い場所を選び、早めの時間に養成所に行って自主練をするのがベストですね!
もし財力に自信がある場合は思い切って専門学校に入ってしまうのもアリかもしれません。
大学生・社会人からでも入学できるコースが用意されている学校も多く、夜間コースも存在します。
多額の費用やしばらくのニート期間さえ耐えられるのであれば、この方法もアリですね。
2、所属する
つべこべ言わずオーディションを受けて合格して所属してしまえ!という作戦です。
「なんの実力も無いのに受けるなんて・・・」と思うかもしれませんが、まずは偵察の意味でも小さな事務所のオーディションを受けに行くのをお勧めします。
私もいくつか足を運んでみたことがあるのですが、集団オーディションなんかを何回か経験すると、上手い人と上手く無い人のレベル感が次第に掴めてきます。
中には、「この人なんでオーディション受けにきたんだろう?」というレベルの人から、「あ、この人には敵わないな 採用されるだろうな」というすごい人まで、あらゆる人の発声を見ることができます。
最初は下手くそで恥ずかしいかもしれないですけど、いきなり本番に身を置くことが案外成長の近道です!1度くらいは受けてみてくださいね。
(このあと所属に関しての落とし穴のことを書きますのでぜひ合わせてお読みください。)
3、クラウドソーシングで修行を積む
案外インターネットには声のお仕事が落ちているもの。
単価は安いし実績にもなりにくいですが、「声の仕事でお金を稼ぐ」ことが最速で経験できるのが最大のメリットです!
ネットでの仕事はCrowdWorksで見つけることができます。
無料会員登録をしてアカウントを作ったら、片っ端から仕事をしていきましょう!
これなら家で仕事をすることができるので、会社員と並行して行うことができますよ!
クラウドワークスを利用した詳しい仕事の取り方の記事もありますので、参考にしてくださればと思います。
会社員をしながらナレーター声優・ナレーターの夢を叶えるのであれば一番現実的で経済的にも優しい方法ですので、これは本当におすすめできます!
所属をすることの落とし穴
声優・ナレーターを目指す人が必ずゴールにするのが
所属!
厳しいオーディションを乗り越えて事務所に所属となれば、胸を張ってプロを名乗れます!
しかし大抵の人はその後恐ろしいことに気付くのです
「所属したから・・・なに?」
もちろん所属しているのは自分だけでなく、オーディションを乗り越えた同期、先輩たちも数多くいます。
その人たちに勝って仕事をもぎとらなくてはいけない上に、そもそも仕事の数がそこまで多いわけではない・・・。
仕事を取れたとしてもオーディションが発生して他の人に負ける・・・なんてこともあります。
何より仕事が振られるまでは各自待機。もちろん給料は支払われません。
なんという生き地獄。辛い現実が待っています。
もし社会人と兼業で所属なんてしたら、平日の仕事を断るハメになりいつかは何も仕事を振ってもらえなくなります。
だから時間のある学生のうちに訓練して所属するのが最良なのです。
そこで、業務委託契約!
実はあまり知られていない「業務委託契約」という裏技があります!!
これは、
「事務所に所属はしていないけど仕事があったら振らせてもらうね」
という契約なんです!
実は私も現在2つの事務所と業務委託契約をしており、いろいろとお世話になっています。
やはり嫁もいて、これから子供も考えている以上安易に事務所に所属して会社を辞めるというわけにはいかないのです。
けれども業務委託であれば仕事を選びやすいですし、かなり少ないですが土日の仕事を紹介してもらうことも可能です。(超少ないですよ!笑)
探し方としてはもう普通にインターネットで検索です。
案外、バイト探しのindeedで調べるとたくさん見つかったりするので利用するのも手ですね!
ただ中にはハズレの事務所が存在していて、多額のレッスン料を請求してくることもしょっちゅうあります。
その場合は速やかに逃げてください。オーディションが経験できただけでも儲け物と考えましょう!
まとめ
基本的に学生のうちから訓練をし所属をしないと声優・ナレーターになるのは無理だと思っていてください。
社会人だけどどうしてもというのであれば、養成所に通って無理やりにでも時間を作って訓練、そして事務所に合格しましょう。(ただ会社は辞めないといけなくなるでしょう・・・。)
アルバイターが厳しいようであれば在宅で仕事をしたり、業務委託契約を利用して仕事を取っていくのがオススメです。
そして全てに言えることですが、
事務所からの仕事を待っていたらいつまでたっても稼げません。
自分でSNSやブログ、または直接訪問で営業をかけて、自発的に仕事を取っていきましょう。
これを徹底的に行うことで、夢のフリーランスへと転身できます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ではでは