
我ながら変な記事を書こうと思ったのものです・・・。
私はかつて高校生の時、この大会に青春をかけていました。
「NHK全国放送コンクール」
放送部にとっては甲子園のような大会。
甲子園と言うだけあって大会規模は大きいです。なんと決勝戦はNHKホール!
紅白歌合戦と同じ会場ですよ!席が全部埋まるほどのギャラリーが集まります。
勝ちたい ですよね
※本記事はアナウンス・朗読部門向けです
高校生はNHKコンクールが全て
放送部はほぼ全ての活動をNHKコンテストのために充てます。
なぜならそれ以外に大会があまり無いから・・・笑
他の大会も無いわけではないですけど、でもNHKコンクールがやはり一番規模が大きいです。
私のいた放送部は期末テスト、学園祭、入学式、卒業式など、関わらなくてはいけないイベントが多かったので、どうしてもNHKコンテストとあと2つくらいしか大会に割ける時間が無かったんですよね。
本当はもっといろいろな大会に出てみたかったな・・・。
と、まあそれくらい大切なNHKコンテストですが、やはりかなり難易度が高いです。
勝ち抜かなくてはいけない
地区大会、県大会、全国予選、全国準決勝、全国決勝
この5つの大会を勝ち抜かないといけません。難易度高すぎです・・・w
どこかで原稿を読み間違えたり、マイクにブフォッて音が入ったらほぼアウトです。
しかも準決勝からは課題原稿が渡されるのでさらに厳しい・・・。
さらに理不尽なのは、審査員の価値観が信用できないということ!
全国予選まで行かないと審査員が顧問の先生なんです・・・。
なんなら全国予選も学校の先生が審査員やってる気がします。
だから負けるとすごく納得行かないんですよね・・・泣
つまり確実に勝てる方法っていうのは存在しないんですよね。
でもある程度まではマインドをしっかり持つことでなんとかできたりもするので!大丈夫です。
アナウンスか朗読か
これは私がすごく後悔していることなんです・・・。
まずアナウンス部門か朗読部門かを選ばなくてはいけませんよね?
私は朗読部門をやっていました。結局全国の予選までしか行けませんでしたが・・・。
しかし大学生になった時、大学NHKコンテストがあったのでアナウンス部門で出てみると・・・なんと優勝してしまったんです。
つまり私は朗読よりアナウンスの方が向いていたということ。
これに気付けたのが高校を出てからというのが・・・悲しい。
部門の選択は非常に重要です。
正直高校生の頃「イケボで綺麗に世界観を作りながら朗読するのが俺の強みだ・・・」なんて思ってました。死にたい。
ただでさえ声量の無い自分はアナウンスでハキハキ喋る方が弱点をカバーできたんですよね。
部門の選択は非常に重要ですよ。
文章の構成
さて、原稿は本当に本当に大事です。
こういうカードカバーでしっかり守っておきましょう。
今まで練習に使った文章やボロボロになった原稿をパンパンになるまでカバーに詰め込んでしみじみしたものです・・・。
脱線しましたね。
原稿作りは超大事です。勝敗を左右しますから。
アナウンス部門
取材をとにかく大事にしましょう。
「最近学校の食堂が新しくなったからそのこと書こー」とか「学校で飼っている動物の話しよー」とか
そんな安直な考えじゃ魅力的な原稿は作れません。
食堂が新しくなったならそのことについて調査したり、調べるだけでなく取材をいっぱいして周りの人たちの考えていることも聴き出します。
恥ずかしいかもしれないけど仕方ないです笑
ちなみに私が作った原稿は
・ボーカルがいなくなった軽音部が逆境の中ライブを成功させた話
・購買近くに住むネコと店員の話
・捨てられている資材で芸術品を作る美大生の話
・日本ドミノ協会の障害者とのコミュニケーション
こんな感じのネタで作りましたね。
優勝したのはドミノの話でした。
そういえばなんとなくなんですけど、「人間」を題材にした原稿の方が勝ちやすいイメージがあります。
私も優勝した時は「一人の人間にスポットを当ててドラマを原稿にしたのがよかった」って褒めていただきました。
朗読
朗読は難しいです・・・他人の文章を自分のものにしないといけませんから。
朗読はどの文章を抜粋して、どう制限時間内に収めるかが勝負です。
個人的には1分40秒くらいのボリュームが良いと思います。
原稿って読み込んでいくとタイムが縮んでいくんですよね。だからこれより短いのはダメです。
朗読って読みのテクニックも大事ですけど、「読まない」ことも非常に大事です。
これを「間」「ポーズ」と言います。(これは後で解説)
あと地区大会に多いのですが、異様にセリフが多い文章を抜粋してしまう人がいます。
朗読を演劇や声優と勘違いしてしまっている人が陥りがちなパターンですので控えましょう。
でもセリフ無しの原稿も考えものなので、2~3個程度は入れましょう。
・適度な時間
・適度なセリフ
・そして適度に良い場面
これらの要素に気遣いながら選んでいきましょう。
ちなみに古文は絶対やめましょう・・・勝てている人を見たことがありません笑
好まれる読み
最初に釘を刺しておくと、アニメ調はNGです。
ただちょっとした例外があって・・・笑
私、すごく恥ずかしいことに高校生の時「コードギアス」にハマっていました。
↑最近3部作でリメイクされましたね。お疲れ様です。
ギアスの主人公ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが大好きでして・・・
私は初めてのNHKコンクール地区大会、ルルーシュの真似して朗読してしまったんです・・・死にたい
しかしこれが不思議と良い方向に働き、初めてのコンクールでいきなり準優勝を獲得してしまったのです・・・。
県大会も準優勝で全校進出。何が起きたの・・・。
実は私はもともとがアニメに近い声質でした。高いんですよね。
だからそのまま読むとNHKコンテストで嫌われるアニメ調になってしまう。
しかしルルーシュのように頑張って低音を作ったところ、奇跡的にNコン向けの読みになっていたのです。
結局その後私はルルーシュ読みをやめて着々と正しいスタイルを身につけましたが、Nコンで勝てなくなってしまいましたとさ・・・。
脱線しすぎました。
とにかくアナウンサーのような読みが好まれる大会ですので、自分の美声を押し付けるようなスタイルはやめましょう。
ちゃんと訓練してれば勝手に美声になりますしね。
ポイント
大会で重要なのは意外と、原稿じゃなくて空気を読むことな気がします。
周囲の様子を見て、「今こういうことした方が目立てるかも・・・」と感じることができるといいですね。
アナウンス部門で全員がハキハキ読んでいたら、自分はあえて重めに響かせるとか。
もちろんそれなりの技術が無い状態でこれをやると痛々しいので難易度は高いですが、空気を読み取ることは本当に大事です。
会場の空気は最初のマイクテストの時に掴むようにしましょう。
そして何より「伝えよう」とすること。
私が優勝した時のことですが、私が原稿を読んでもちっとも審査員がこっちを見てくれませんでした。
(ひー!お願い!こっちを見て!アナウンスを聴いて!!)
泣きそうになりながら必死に原稿を読みました。そしたら思いが届いたのでしょうか?ずっと下を向いていた審査員がチラッとこっちを見てくれたんです・・・!
そして優勝・・・。
多分あの瞬間、私は「読む」じゃなくて「伝える」ができていたんだと思います。
トラブルが生んだ奇跡だったのかな?実力以上のことがあの瞬間だけできたんですよね。
上手に読めるのに負ける人はたくさんいます。
伝えることを意識できた人が勝っていくのかもしれません。
3年間しか無い高校生活。
部活に青春を捧げるのも悪くないですよ。
ではでは